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「日本人はみんな園芸愛好家である」

2014.09.02

26.9.1-1先日、農協会館前の歩道で、ハンギングバスケットの前で写真撮影している人がいました。

 聞き慣れない「ハンギング」という言葉。
さまざまなバスケットや吊り鉢などを使用して、花を下や横からの目線で鑑賞するガーデニングの方法だそうです

会館がハンギングバスケットを始めたのは、平成25年4月からです。
会館前駐車場を取り囲むように、現在11基設置しており、期間は3月から12月までの10カ月間。花の管理をお願いしているのは、富山市長岡にある株式会社柴崎農園さん。季節の花々をうまくアレンジして、年4回取替えてくださいます。観て楽しむ私達は良いのですが、花を維持管理する柴崎農園さんは大変です。特に今年のように連日猛暑が続いた年は、水遣りなどで、ご苦労いただいています。歩行者や車の邪魔にならないように、早朝の4時、5時頃から、軽四トラックに水を満タンにした大型タンクを積み、水遣りをするそうです。本当に頭が下がります。柴崎農園さん、いつもありがとうございます。

 最近、面白い本を読みました。「シュリーマン旅行記 清国・日本」(H・シュリーマン著、石井和子訳、講談社学術文庫)という本です。DSC00908
ハインリッヒ・シュリーマンがトロイア遺跡を発掘したことは、私も知っていましたが、その彼が幕末の日本を訪れ、日本に関する旅行記を書いていたことは全く知りませんでした。彼が日本を旅行したのは、トロイア遺跡発掘に成功した1871年の6年前。つまり、世の中が明治に変わる3年前の江戸末期です。1865年6月1日から7月4日までの1カ月間、日本に滞在しています。尊王攘夷の嵐が吹き荒れ、鎖国政策で外国人の江戸に入ることがほとんど禁止されていたにもかかわらず、外交官でも軍人でもない実業家の彼が、幕末の江戸を見聞し、本に残したことは驚嘆に値します。
わずか1カ月という短期間の滞在にもかかわらず、当時の日本の様子を、なんの偏見を持たずに客観的に観察し、わかり易く記述しています。今までと全く異なる切り口で幕末の日本に触れられることが出来、とても新鮮に感じられました。
いつの間にか、シュリーマンという人間性、そして日本に対する温かな眼差しに引き込まれました。

 そのシュリーマンが、日本人についてこのように書いています。
「道を歩きながら日本の家庭生活のしくみを細かく観察することができる。家々の奥の方にはかならず、花が咲いていて、低く刈り込まれた木でふちどられた小さな庭が見える。日本人はみんな園DSC00909芸愛好家である。」(81P)
「日本人が世界でいちばん清潔な国民であることに異論の余地がない」(87P)

シュリーマンが見た日本には、今は失ってしまった、かつての美しい日本の原風景が残されていました。
動乱の江戸末期に生きた人たちは、貧しい生活の中でも小さな庭を作り、種を植え、苗を育て、日々の営み中で、花を愛したといいます。
日本人の一人として、今も脈々と続く、花を愛でる心を大切にしたいと思います。(O)

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