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静寂閑雅

2016.02.01

[花]ガーベラ(ケンタッキー)、スプレーデルフィニューム(プラチナブルー)、スィートピー(オレンジ染)(ピンクスロース)、[葉]レモンリーフ、ブプレリューム

[花]ガーベラ(ケンタッキー)、スプレーデルフィニューム(プラチナブルー)、スィートピー(オレンジ染)(ピンクスロース)、[葉]レモンリーフ、ブプレリューム

 久し振りに降雪に見舞われ、今年初めて雪かきに追われました。
 今回はどちらかというと、県西部の方が多かったようです。

 早いもので、もう如月(きさらぎ)に入りました。
 毎年この時期、県内の美術館は冬眠じゃありませんが、これといった企画展が少なくなるようです。

 そういった中で、先日、楽翠亭美術館の「静寂閑雅 - 美の佇まい」に行ってきました。
 近年、県内には数々の美術館が誕生しており、すべての美術館に足を運んだわけではありませんが、この美術館が、私にとって一番心通じ合える美術館に思えます。規模は異なりますが、どこか東京の根津美術館と相通じるものを感じます。
 1時間余りの鑑賞中、私のほかに来館者はなく、終わりごろになって女性の方がお二人、入館して来られましたが、自分のペースでゆっくりと回らせてもらいました。

 静寂閑雅(せいじゃくかんが)
 その名のごとく、館内全体はひっそりとした静かさが漂い、雅やかな風情に満ちていました。今回印象深く残ったのは、篠田桃紅、十二代三輪休雪、十四代酒井田柿右衛門、三浦小平二、深見陶治さんらの作品です。

 現在、103歳になられた篠田桃紅さん。
 作品は、「水墨の抽象画」とも呼ばれ、最近ではエッセイ「103歳になってわかったこと」(幻冬舎)がベストセラーとなり、大きな話題を集めています。1月初め頃だったと思いますが、NHK・Eテレで104歳の現役医師・日野原重明さんとの対談が放映され、大変興味深く見せてもらいました。
 墨に金箔、銀箔、朱色などが複雑に絡み合い、年齢を感じさせない、若々しさと力強さが漲っていました。

 十二代三輪休雪(きゅうせつ)さん。
 山口県萩焼の窯元。以前、東京・虎の門にある菊池寛実記念 智美術館で開催された、「三輪壽雪・休雪― 破格の創造」で、初めて三輪壽雪(じゅせつ)・休雪さん親子の存在を知りました。その時は、通常の萩焼を遥かに超えた独特の造形に、ただただ圧倒されました。それ以来、不思議と休雪さんの作品に魅せられています。

 十四代酒井田柿右衛門さん。
 佐賀県有田焼の代々続く名門の陶芸家。柿右衛門様式は、余りにも有名です。
 当日は、「濁手蓼文花瓶」などの作品が展示してあり、静寂な中でしばらく正座し、作品と対峙させてもらいました。実に繊細で、流麗な印象を受けました。

 知ったかぶりをして、色々と書いています。
 しかしながら、実のところ美術品、芸術品の基礎的な知識を持ち合わせていません。正規の鑑賞方法というものが、仮にあったとしても知りません。ただ、個々の作品と向き合う中で、自分なりに感じるもの、何か通じるものがあれば、それでよいと考えています。美を味わう心、美を美として感じられる心だけは、大切にしたいと思います。
 何よりも美術館巡りが、自分にとっては至福の刻(とき)だからです。

 帰りに美術館の売店で、女優・山口智子さんのエッセイ「名も知らぬ遠き島より」(筑摩書房)、「楽しい和-」(小学館)を見つけました。以前から探し求めていた本です。思い掛けない所で手にすることが出来、嬉しくなりました。
 いいこと続きのひとときでした。(O)

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