小さな大自然
2014.09.22
秋祭りのシーズンとなりました。
この原稿を書き始めたのは、20日の午後10時過ぎ。
わずかに開けた窓の外から、獅子舞の元気いっぱいな笛や和太鼓のお囃子が聞こえてきます。今朝、9時頃から始まった獅子舞。かれこれ半日以上経ったにもかかわらず、若連中は疲れを知らず、一層熱を帯びて獅子を舞っているようです。
何といっても、お盆明けから毎晩、1カ月以上にわたって練習を続けて来ただけに、本番である今日、明日と力が入るのも当然といえます。
猛暑だった夏から、今年は厳しい残暑もないままに、秋に入ったようです。
どこからともなく吹いてくる風からも、秋の訪れを感じ取れます。日中はいざ知らず、朝晩はすっかり涼しくなりました。心なしか木々も、徐々に色づき始めているようです。
今日、高岡市のおとぎの森で開かれている「山野草展示会」に行ってきました。
「清秋の盆草展」と名付けられた、今回の展示会。こぢんまりとした会場には、雄神(おがみ)盆草会のメンバーが丹精込めて栽培している、多くの山野草が展示されていました。この展示会を知ったのは、今朝の朝刊。こういった展示会は初めてのため、やや戸惑いがありましたが、楽しいひとときを過ごせました。
帰りには、即売会の中で気に入った、3本の指に乗るような小さな「ハゼ」の鉢と、ピンク色にかわいく咲いた「大文字草」の小鉢を購入しました。
以前から山野草に興味があり、2、3年前から苔玉(こけだま)を始めています。あちこち出掛けるたびに気に入った苔玉を集めています。「爺くさい趣味」と笑われそうですが、深緑色の苔と野趣に富んだ苔玉を見ていると、正直ホッとします。いつも机の周りに置いており、読書で疲れた時など、ふと目にしています。
どちらかというと、いかにも自ら「盆栽です」と自己主張するような、人の手の入った立派な盆栽より、山道を歩いていてどこにでもあるような山野草の小鉢の方に惹かれます。素朴で独特の味わいが残る、田舎っぽさに魅せられるからです。
でも、不思議です。
小鉢の、掌(てのひら)に載るような小さな空間から、大自然を連想させるような、力強さが感じられるのですから。
苔玉って水さえやればよいと、初めは単純に考えていました。
確かに枯らさないように水遣りや霧吹きは、大切です。しかし、なぜか四季の移ろいの中で、苔は大丈夫でも、草木が枯れたりします。今までに、何鉢ダメにしたことか。
これからは、温度管理や日照などに注意しながら、小さな大自然を大切に育てていこうと思います。
どうも、山野草にハマりそうです。(O)