窓越しに見える新緑の輝き
2015.04.28
新緑が、目に優しい季節となりました。
沙羅双樹(さらそうじゅ)が、日ごとに新緑の輝きを増しています。
事務所から窓越しに見える沙羅双樹。
小さな庭の中央に、5、6本かためて植えられています。
隣のビルが、道路を隔てて近くに建てられているため、事務所がある1階からは、自然の風景を楽しむことが出来ません。青空はもちろんのこと、残念ながら四季の移ろいを感じることもあまり出来ません。
でも、デスクから見える沙羅双樹の木々をとおして、自然の歩みを味わっています。
限られた、わずかな空間ですが、1年を通じて美しく変化してくれ、仕事の合間に心癒されています。
この沙羅双樹の木々。
「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす 奢れる者も久しからず……」と、平家物語の冒頭に登場し、あまりにも有名です。
新緑のこの時期。若葉がゆたかに満ちあふれ、淡い緑色から深い緑へと彩りを増しています。白い可憐な花が咲きそろう5月。これからが楽しみです。
目には青葉 山ほととぎす 初鰹
ちょうど、この時期を詠った句なのでしょうか。
江戸中期の俳人・山口素堂(そどう)の作とあります。
「目にはまぶしく輝く木々の新緑が映り、耳には山ほととぎすの鳴き声が聞こえて、口では新鮮な初鰹を味わう」ことを表すそうです。「青葉」は視覚、「ほととぎす」は聴覚、「初鰹」は味覚と、それぞれで季節感を表し、季語が3つもある珍しい俳句ともあります。
山々も、新緑が眩いばかりに映えています。
花水木(ハナミズキ)が所どころで咲き、柔らかな色彩を見せています。白や薄いピンクの花をつける花水木。見ているだけで、なぜかホッとさせられる不思議な花です。
芝桜も、赤、薄紫、白色の花を咲かせ、鮮やかなコントラストを見せています。この芝桜に魅せられている人も多いのでは、と思います。
さわやかな清風が吹き、百花繚乱のこの時期。
花を愛でる心、自然のいとなみを慈しむ感性を、大切にしたいと思います。(O)
PS.
5月4日は、ゴールデンウイークのため、ブログを1回休ませていただきます。
次回は、5月11日の予定です。